【問】 宅地建物取引業者の業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。

ア 宅地建物取引業者は、事務所ごとに業務に関する帳簿を備え付け、宅地建物取引業に関する取引のあったつど一定の事項を記載しなければならない。

イ 宅地建物取引業者は、継続的に業務を行うことができる施設を有する場所で事務所 以外のものを設置して契約の締結を行う場合には、1人以上の成年者である専任の引士を設置し、報酬額を掲示しなければならない。

ウ 宅地建物取引業者は、事務所ごとに従業者名簿を備え付け、従業者の氏名、従業者証明書の番号その他の事項を記載しなければならない。

エ 宅地建物取引業者Aが、宅地建物取引業の免許の更新の申請を怠り、その有効期間が満了した場合でも、Aは当該免許証を返納しなくてよい。

1  なし

2  一つ

3  二つ

4  三つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】   正解    2

ア 正しい。記述のとおりである。なお、帳簿は各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後5年間(業者が売主の新築住宅は10年間)保存しなければならない(業法49条,施行規則18条2項)。

イ  誤り。報酬額の掲示は、事務所ごとに義務づけられており、本肢の場所に掲示する必要はない(業法46条4項)。

ウ  正しい。記述のとおりである。なお、従業者名簿は取引の関係者から請求があったときには閲覧に供しなければならず、また、最終の記載をした日から10年間保存しなければならない(業法48条3項、4項、施行規則17条の2―3項)。

エ  正しい。免許換えにより従前の免許が失効、免許取消し、亡失した免許証を発見、廃業等の届出したときは、遅滞なく免許証を返納しなければならない。更新時にその有効期間が満了した場合は、免許証を返納しなくてよい。

よって、誤っているものはイの一つで2が正解である。