【問】 宅地建物取引業者Aが、売主B、買主Cとする建物の売買の媒介をした場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。

1 Aは、建物の売買契約の成立時において、Cに手付金全額の用意ができていなかったので、不足分を立て替えて、当該売買契約を成立させた。

2 Aは、売買契約が成立するまでの間に、代金に関する融資のあっせんについて融資条件を説明したが、その融資が成立しないときの措置についてはCに説明しなかった。

3 Aは、建物の引渡しの時期についてBとCの合意が不確定であったので、売買契約が成立するまでの間に、当該事項をCに説明しなかった。

4 Aは、契約の解除に関する事項について売買契約が成立するまでの間にCに説明しなかったが、そのことについて過失はあったものの故意はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 正 解 3

1 違反する。手付金の不足分を立て替える行為は手付貸与の禁止の規定に違反する(宅建業法47条3号)。

2 違反する。融資が成立しないときの措置についても説明する必要がある(35条1項11号)。

3 違反しない。引渡しの時期は法37条に規定する書面の必要的記載事項ではあるが、法35条の重要事項ではない(37条1項4号参照)。

4 違反する。契約の解除に関する事項は重要事項で、重要事項は、たとえ過失によって説明をしなかったとしても違反となる(35条1項7号)。