【問】 制限行為能力者と取引した相手方の追認の催告権について、民法の規定によれば、次の記述のうち誤っているものはどれか。
1 制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者となった後は、その者に対して一定の期間内に、その取消しすることのできる行為を追認するか否かを催告することができ、その者がその期間内に確答しないときは、その行為を追認したものとみなされる。
2 未成年者又は成年被後見人に追認の催告をした場合、その効力は生じない。
3 被保佐人の相手方が、保佐人に対して一定の期間内にその取消しできる行為を追認するか否かを催告した場合、保佐人から確答がないときは、その行為を取消したものとみなされる。
4 特定の法律行為の審判を受けた被補助人の相手方は、被補助人に対して一定の期間内にその補助人の追認を受けるべき旨を催告することができ、被補助人がその期間内に追認を受けた旨の通知を発しなかったときは、その行為を取消したものとみなされる。
【解答】 正 解 3
1 正しい。記述の通り、追認したものとみなされる。
2 正しい。未成年者及び成年被後見人には、追認権がないからである。
3 誤り。制限能力者がまだ能力者になっていない場合、その者の保護者に対して催告したが、確答がないときはその行為を追認したものとみなされる。
4 正しい。被保佐人又は特定の審判を受けた被補助人に対しては、1ヵ月以上の期間内にその保佐人又は補助人の追認を受けるべき旨を催告でき、被補佐人又は被補助人がその期間内に追認を受けた旨の通知を発しなかったときは、当該行為は取消したものとみなされる。