【問】 個人である宅地建物取引業者Aは、甲県下に本店のほか1支店を設けて宅地建物取引業を営業しようとしている。Aの供託すべき営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば正しいものはいくつあるか。

ア Aは、本店についての営業保証金を供託し、その旨を甲県知事に届け出ても、支店についての営業保証金を供託し、その旨を届け出ない限り、本店でも営業を開始 してはならない。

イ Aが免許を受けた日から3ヵ月以内に営業保証金を供託した旨の届出をしないので、甲県知事は届出をすべき旨の催告を行った。甲県知事は催告が到達した日から1ヵ月以内にAが届出をしないときは、免許を取り消すことができる。

ウ Aが死亡した場合、Aの相続人は、Aが供託していた営業保証金を取り戻すことができない。

エ Aは、甲県知事から免許を受けても、営業保証金を供託し、甲県知事にその旨の届出をするまでは、宅地建物の売買契約をすることはもとより、広告をすることもできない。

1 一つ

2 二つ

3 三つ

4 なし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 正 解 3

ア 正しい。宅建業者は、主たる事務所(本店)及びその他の事務所(支店)ごとに政令で定める額の営業保証金を供託し、その旨を届け出た後でなければ、その事業を開始してはならない(宅建業法25条2項・5項)。したがって、主たる事務所と従たる事務所を設けて営業を行うことで免許を受けた場合は、すべての事務所の営業保証金を供託し、その旨を届け出た後でなければ主たる事務所でも営業を開始することはできない。

イ 正しい。宅建業者が免許を受けた日から3ヵ月以内に営業保証金を供託した旨の届け出をしないときは、免許権者は届け出すべき旨の催告をしなければならない。免許権者は、催告が到達した日から1ヵ月以内に宅建業者が届け出をしないときは、免許を取り消すことができる。

ウ 誤り。宅建業者が死亡したり、合併により消滅したりした場合であっても、その承継人(相続人、合併後の会社等)は、宅建業者であった者が供託した営業保証金を取り戻すことができる(30条1項)。

エ 正しい。宅建業者は、営業保証金を供託し、その旨を届け出た後でなければ、その事業をしてはならない(25条5項)。事業には、広告活動も含まれる。

よって、正しいものはア、イ、エの三つで、3が正解である。