【問】 宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)は、宅地建物取引業を営む本店及び建設業のみを営む支店を有して事業を行っている。この場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。
1 Aが破産手続開始の決定を受けた場合、Aの免許は破産手続開始の決定を受けたときに効力を失い,Aの破産管財人は,その旨を届け出る必要がある 。
2 Aは、営業不振に陥った甲県内の支店を廃止した場合、その旨を甲県知事に届け出る必要はない。
3 Aが、免許の更新の申請をその有効期間の満了日の60日前に行った場合、有効期間の満了日までに処分がなされないときは,Aの免許は更新されたものとみなされる。
4 Aが合併及び破産以外の理由により解散した場合、Aを代表する役員であった者は、その日から30日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。
【解答】 正解 2
1 誤り。宅建業者が破産した場合、免許はその旨の届出があったときにその効力を失う(業法11条2項・1項3号)。なお,後段の記述は正しい。
2 正しい。甲県内の支店は、宅建業法上の事務所に該当せず、また、当該支店の廃止に伴い建設業を兼業しないことになったとしても、兼業の種類は宅建業者名簿の登載事項ではあるが、変更の届出事項ではないので、変更があってもその届出は不要である(業法9条)。
3 誤り。免許更新の申請期間内(有効期問満了の日の90日前から30日前まで)に更新の申請をしたが、その処分がなされる前に免許の有効期間が満了した場合は、処分がなされるまで従来の免許が効力を有するのであり、免許の更新があったとみなされるわけではない(業法3条4項)。
4 誤り。法人である宅地建物取引業者が、合併及び破産以外の理由により解散したときは、その清算人が免許権者に届出をしなければならない(業法11条1項4号)。