【問】 宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法の規定によれば、誤っているものはどれか。
1 販売物件数30区画の分譲宅地を販売する場合、取引しようとするすべての物件の価格を示すことが困難なときは、1物件当たりの最低価格及び最高価格のみを表示すれば、不当表示となるおそれはない。
2 建築工事完了前の建物を販売する際に、当該建物の内部写真、外観写真として他の建物の写真を用いても、規模、形質等が同一であり、当該写真が他の建物である旨を明示すれば、不当表示となるおそれはない。
3 中古の区分建物を販売する場合、専有部分の床面積として建物登記簿に記載された面積を表示することができる。
4 賃貸アパートの必要な表示事項に、家賃保証会社等と契約することを賃貸条件としているときは、その旨及び契約にかかる金額を明示しなければならない。
【解答】 正解 1
1 誤り。分譲宅地等の場合において、取引しようとする全ての物件の価格を示すことが困難なときは、1物件当たりの最低価格及び最高価格のみを表示することができるが、この場合、販売物件数が10以上であるときは、最多価格帯、これに属する物件数及びその価格区分を明らかにして表示しなければならない(不動産の表示に関する公正競争規約15条(47))。したがって、これに違反した場合は不当表示となるおそれがある(不当景品類及び不当表示法4条)。
2 正しい。宅地又は建物の写真は、原則として取引するものの写真を用いなければならないが、建築工事完了前である等その建物の写真を用いることができない場合は、規模、形質等が同一であり、当該写真が他の建物である旨を明示すれば、内部写真、外観写真に他の建物のものを用いることができる(同規約15条(34)、同法4条)。
3 正しい。建物の面積(区分建物の場合は専有面積)は、延べ面積を表示し、これに車庫、地下室等の面積を含むときは、その旨及びその面積を表示しなければならないが、中古の区分建物については、建物登記簿に記載された面積を表示することができる(同規約15条(21),同法4条)。
4 正しい。賃貸マンション及び賃貸アパートの必要な表示事項に、家賃保証会社等と契約することを賃貸条件としているときは、その旨及び契約にかかる金額を明示しなければならない。