【問】 建築物の構造に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 鉄骨造は、自重が軽く、靱性(粘り強さ)が大きいことから大空間を有する建築や高層建築の骨組に適しているが、火熱による耐力の減少が著しく、耐火構造とするには、鋼材を不燃材料等で被覆しなければならならい。

2  鉄筋コンクリート造は、コンクリートの強度上の欠点を、鉄筋の使用により補う合理的な構造であるので、使用するコンクリートの材料に、コンクリートの凝結及び硬化を妨げるような酸、塩、有機物又は泥土を含んでいても、施工が良であれば、強度には影響はない。

3  鉄筋コンクリート造における、鉄筋に対するかぶりは、鉄筋のさび止めと耐火のために必要であるが、火災の際破壊されるのは鉄筋が膨張するためである。

4  鋼管コンクリー卜構造は、チューブ状の鋼管の中にコンクリートを詰めて主要構造材としたもので、コンクリートの中性化が起きやすいことが短所とされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【問】   正解    1

1  正しい。鉄骨造は、自重が軽く、靱性(粘り強さ)が大きいことから、工場、講堂などの大空間を有する建築及び高層建築の骨組に適しているが、火熱による耐力の減少が著しく、耐火構造とするには、鋼材を不燃材料等で被覆しなければならない。

2  誤り。鉄筋コンクリート造は、コンクリートの強度上の欠点を、鉄筋の使用により補う合理的な構造であるが、使用するコンクリー卜の材料に鉄筋をさびさせ、又は、コンクリートの凝結及び硬化を妨げるような酸、塩、有機物又は泥土を含んではならない(建基法施行令72条1号)。

3  誤り。鉄筋に対するかぶりは、鉄筋のさび止めと耐火のために必要であるが、火災の際破壊されるのは、コンクリートが熱で中性化して、もろくなるためである。

4  誤り。鋼管コンクリート構造は、コンクリートの中性化が起きにくいことが長所とされ、最近のマンションでも採用例が増えている。