【問】 次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
1 宅地建物取引業者Aは、Aの名義をもって、宅地建物取引業者Bに、宅地建物取引業を営む旨の表示をさせてはならない。
2 宅地建物取引業者Cが不正の手段により免許を取得したとして、その免許を取り消された場合において、Cがその取消し前に締結した宅地の売買契約に基づいて債務の履行を行うと、宅地建物取引業法第12条の無免許事業の禁止規定に違反する。
3 宅地建物取引業者Dの免許の有効期間が満了した場合、Dが当該有効期間満了前に所定の免許の更新の申請をしていれば、その申請についての処分がなされるまでの間、Dは宅地建物取引業の業務を行うことができる。
4 宅地建物取引業の免許を受け1年以内に事業を開始しなかったことを理由に3年前免許を取り消された株式会社Eの代表取締役であったFは、免許を受けることができる。
【解答】 正 解 2
1 正しい。名義を貸す相手方が無免許である場合はもちろん、免許を受けている宅建業者であっても、名義貸しは禁止されている(宅建業法13条2項)。
2 誤り。免許取消処分により免許が取り消されたときは、宅建業者であった者は、取消し前に締結した契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅建業者とみなされる(76条)。したがって、取消し後であっても、無免許事業と はならない。
3 正しい。免許の更新の申請があった場合において、その有効期間の満了の日までに、その申請についての処分がなされないときは、従前の免許は、有効期間の満了後も、その処分がなされるまでの間は、なお効力を有する(3条4項)。
4 正しい。同法66条8号・9号以外の事由に該当するとして免許取消処分を受けた場合は、免許の欠格要件に該当しないから、Fは免許を受けることができる(5条1項2号参照)。