1.都市計画の決定権者

とことん覚える!重要度C

⑴ 都市計画の決定は、原則として都道府県又は市町村が行う。
⑵ 複数の都府県にわたる都市計画区域に係る都市計画の決定は、例外的に国土交通大臣及び市町村が行う。
⑶ 市町村が定めた都市計画が、都道府県が定めた都市計画と抵触するときには、その限りにおいて、都道府県が定めた都市計画が優先する。
(注)準都市計画区域内の都市計画は、都道府県または市町村が定める。

・都市計画の決定権者

内容 決定権者
都市計画区域の整備、開発及び保全の方針 都道府県
区域区分 都道府県
都市再開発方針等 都道府県
地域地区 都道府県又は市町村
促進区域 市町村
遊休土地転換利用促進地区 市町村
被災市街地復興推進地域 市町村
都市施設 都道府県又は市町村
市街地開発事業 都道府県又は市町村
市街地開発事業等予定区域 都道府県又は市町村
地区計画等 市町村

2.都市計画の決定手続

とことん覚える!重要度C

都道府県又は市町村は、次の手続きによって都市計画を決定する。

⑴ 都市計画の原案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置をとることができる。(都市計画法16条1項)。
★注1.必ず住民の意見を聞くとは限らない。

※ 土地所有者等、都市再生機構地方住宅供給公社まちづくりの推進を目的とする特定非営利活動法人等は、都道府県又は市町村に対し都市計画の提案をすることができる(都市計画法21条の2)。
都市計画の決定又は変更の提案は、当該提案に係る都市計画の素案の対象となる土地の区域内の土地所有者等の3分の2以上の同意を得て行うこととされている。

⑵ 都市計画を決定する場合には、あらかじめ、その旨を公告し、当該都市計画の案を、当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供しなければならない。(都市計画法17条1項)。
関係市町村の住民及び利害関係人は、縦覧期間満了の日までに、縦覧に供された都市計画の案について、都道府県の作成に係るものにあっては都道府県に、市町村の作成に係るものにあっては市町村に、意見書を提出することができる。(都市計画法17条2項)
★注1.意見書の提出ができるのであって、異議申立てするのではない
★注2.住民に限らないことに注意。

※ 特定街区に関する都市計画の案については、当該特定街区内の土地において所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権もしくは賃借権を有する者等の一定の利害関係者の同意を得なければならない。(都市計画法17条3項・施行令11条)。