質権

【重要度C】
質権とは、債務者の財産(テレビ、不動産、預金通帳等)を預かっておいて、債務の返済がないときにはその預かっておいた財産から優先弁済を受ける権利です。質権設定契約は、目的物を質権者(債権者)に引き渡さなければ成立しない要物契約です。

① 不動産質
質権者は、債務者の承諾なくして、質権の対象となっている不動産をその用法に従って使用収益することができます。管理の費用は質権者が負担します。不動産質は、原則として利息を請求することはできません。使用収益できるからです。ただし、以上のことについて当事者間で特約をしたときはこの限りではありません。

② 権 利 質
債権を目的とする権利質(債権質)において、質権者は、質権の目的である債権(例えば敷金返還請求権等)を直接に取り立てることができますが、質権の目的である債権の弁済期が、質権者の債権の弁済期前に到来したときは、第三債務者に対して、その弁済すべき金額を供託するように請求することができます。

※ 債権質の対抗要件については、債権譲渡の対抗要件が準用されます。