【問】 宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
1 A社の政令で定める使用人は、刑法第247条(背任)の罪を犯し、罰金の刑に処せられたが、その執行を終えてから3年を経過しているので、A社は免許を受けることができる。
2 B社の取締役が、刑法第204条(傷害)の罪で懲役1年執行猶予2年の刑に処せられ、猶予期間を満了したが、その満了の日から5年を経過していないので、B社は免許を受けることができない。
3 個人Cは、かつて免許を受けていたとき、自己の名義をもって他人に宅地建物取引業を営ませ、その情状が特に重いとして免許を取り消されたが、免許取消しの日から5年を経過していないので、Cは免許を受けることができない。
4 D社は、暴力団員等に事業活動を支配されているが、D社は暴力団員等ではないので、免許を受けることができる。
【解答】 正 解 3
1 誤り。法人で、その役員又は政令で定める使用人に免許の欠格要件に該当する者がいる場合は、免許を受けることができない。政令で定める使用人が、刑法第247条(背任)の罪を犯し、罰金の刑に処せられ、その執行を終えてから5年を経過していないので免許の欠格要件に該当する(宅建業法5条1項3号の2、7号)。
2 誤り。刑の執行猶予期間が満了すると刑の言渡しが効力を失い、刑に処せられなかったことになる(刑法27条)ので、その翌日から免許の欠格要件に該当しないことになる。B社は免許を受けることができる(宅建業法5条1項3号の2)。
3 正しい。業務停止処分事由に該当し、その情状が特に重いとして免許を取り消された場合、その取消しの日から5年を経過しなければ免許を受けることができない(5条1項2号)。
4 誤り。暴力団員等がその事業活動を支配する者は免許を受けることが出来ない。