【問】 地上権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 土地の所有者は、土地を地上権者の使用に適する状態におくための修補義務を負わない。

2 地上権は、不動産に関する物権の一つであるから、その設定及び移転は、登記をしなければ、効力を生じない。

3 地上権は、土地の所有者の承諾がなくても、その土地を他に転貸することができる。

4 地上権者は、土地の所有者に常に地代を支払わなければならないわけではないが、地代

を支払う旨の特約がある場合、その支払いを2年以上怠ったときは、土地の所有者は、

地上権者に対し、地上権の消滅を請求することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔問〕 正 解 2

1 正しい。地上権設定者は、地上権の目的たる土地を地上権者が使用するのを妨げてはならないが、修補義務まで負うものではない。

2 誤り。地上権は物権であるから、その設定及び移転は当事者の意思表示だけで効力を生じる(176条)。但し、登記しなければ、第三者に対抗することができない(177条)。

3 正しい。地上権者は、土地の所有者の承諾なく地上権を譲渡しまたはその土地を賃貸することができる。

4 正しい。地代を支払う旨の特約がある場合において、2年以上その支払いを怠ったときは、地主は地上権者に対し、地上権の消滅を請求することができる(266条,276条)。