【問】 宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア  Aが、B所有の宅地を賃借して賃貸アパート(住戸数10)を建築し、不特定多数の相手に賃貸しようとする場合、A及びBは、免許を必要としない。

イ  建築業を営む法人Cがその所有する土地に賃貸マンションを建築し、法人Dに社宅としてー括賃貸する場合、Cは、免許を必要としない。

ウ  Eが、都市計画法に規定する用途地域の指定のない市街化調整区域内の所有地を、菜園として10区画に分割し、これらを不特定多数の者に売却する場合、Eは、免許を必要としない。

エ  信託会社を兼営する信託銀行が、宅地建物取引業を営む場合、国土交通大臣の免許を受けなければならない。

 

1 なし

2 一つ

3 二つ

4 三つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】   正解    4

ア  正しい。Bはその所有する宅地をAに賃貸しており、Aはその宅地上に所有するアパートを第三者に賃貸している。したがってABともに、自ら所有する不動産を賃貸しているのであるから、「取引」に該当しないので免許は不要である(宅建業法2条2号、3条1項)。

イ  正しい。自ら宅地、建物を賃貸する行為は、「取引」に該当しないので、Cは免許を必要としない(2条2号、3条1項)。

ウ  正しい。E所有地は用途地域外の土地であり、用途地域外の土地は現に建物が所在しているか、建物を建てる目的で取引されるもの以外は、宅地ではないから、これを菜園として売却したとしても、Eは免許を必要としない(2条2号、3条1項)。

エ 誤り。宅地建物取引業を営む信託会社及び信託業務を兼営する銀行については、免許に関する規定の適用を受けない。したがって、信託会社等は免許を受けなくても宅地建物取引業を営むことができる。

よって、正しいものはアイウの三つで4が正解である。