【問】 Aは、その所有する建物をBに、令和2年5月に新たに賃貸した場合に関する次の記述のうち借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 AB間の賃貸借期間に定めがない場合、Aが、正当事由をもって当該賃貸借の解約申し入れをBに行ったとき、その解約申し入れから6月を経過すると当該賃貸借契約は終了する。

2 Bが当該建物をCに転貸するためには、Aの承諾を必要とするが、Aに不利となるおそれがないにもかかわらず、Aが承諾しないとき、Bは、裁判所に対してAの承諾に代わる許可を求めることができる。

3 Aが1年後に当該建物を取り壊すことが明らかであれば、「取り壊すときに当該建物賃貸借は終了する」旨の契約を、書面で行うことができる。

4 Bが当該建物を適法にCに転貸した場合、CはAに対して賃料支払義務を負う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 正 解 2

1 正しい。期間の定めのない建物賃貸借の場合、賃貸人からの解約申し入れは、正当事由を必要とし、その解約申し入れから6月を経過すると当該賃貸借契約は終了する。

2 誤り。建物賃貸借においては、借地権の場合のような賃貸人に代わる裁判所による許可制度はない。

3 正しい。取り壊し予定の建物賃貸借であり、正しい。

4 正しい。賃借人が賃貸人の承諾を得て転貸したときは、賃貸人と転借人との間に直接の賃貸借契約が結ばれたと同じことになり、転借人は賃貸人に対して直接に義務を負う。