【問】 土地に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
1 地すべり地の多くは、地すべり地形と呼ばれる独特の地形を呈し、棚田などの水田として利用されることがある。
2 谷出口に広がる扇状地は、地盤は堅固でないが、土石流災害に対して安全であることが多い。
3 土石流は、流域内で豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場所に起こりやすい。
4 断層地形は、直線状の谷など、地形の急変する地点が連続して存在するといった特徴が見られることが多い。
【問】 正解 2
1 適当である。地すべり地の多くは、特定の地質や地質構造を有する地域に集中して分布する傾向が強く、地すべり地形と呼ばれる特有の地形を形成しており、棚田などの水田として利用されることがある。
2 不適当である。一般的に扇状地の土質は、砂喋を主体として地盤は比較的良好であるが、谷の出口に広がる扇状地は土石流災害の発生の危険があるので安全とはいえない。
3 適当である。土石流は、流域内の豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場所や急勾配の渓流に多量の不安定な砂礫の堆積がある所で起こりやすく、また地震や地すべりで崩れた土がたくさん川に入ったり、雪どけ水が土砂と混ざって起こることもある。
4 適当である。断層地形は、地層がある面を境に互いに上下・左右にずれている地形のことで、直線状の谷など地形の急変する地点が連続して存在し、断層面周辺部の地層強度は著しく低下しているため、がけ崩れや土石流の発生の危険が高い。