【問】 Aが死亡し、親族として、弟B、母C、配偶者Dがいる。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 限定承認をするときは、D・C及びBが共同でしなければならない。

2 Cの遺留分は、被相続人Aの財産の6分の1の額である。

3 Dが相続を放棄したときは、B及びCが、相続人となる。

4 Cは、相続開始のときから3カ月以内に単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔問〕 正 解 2

1 誤り。Aが死亡し、親族として弟B、母C、配偶者Dがいる場合、相続人は配偶者Dと直系尊属の母Cであり、弟Bは相続人ではない。限定承認は共同相続人の全員共同でなし得るものである(923条)から、D及びCが共同して行うことが必要である。

2 正しい。母Cの遺留分は、母Cの法定相続分3分の1×遺留分2分の1=6分の1の額である(1042条,900条)。

3 誤り。配偶者Dが相続を放棄したときは、母Cが単独で相続人となる。第3順位者のBは相続人とならない(889条)。

4 誤り。相続人Cは、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内に単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない(915条)。その期間内にいずれの手続も行わない場合は、単純承認したものとみなされる(法定単純承認・921条)