【問】 建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 共用部分は、区分所有者の全員の共有の登記を行わなければ、第三者に対抗することはできない。
2 敷地利用権が数人で有する所有権の場合、区分所有者は、規約で別段の定めがない限り、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる。
3 建物の管理に要する経費の負担については、規約で定めることができ、規約の設定は区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってなされる。
4 共同の利益に反する行為をする区分所有者に対し、その行為の停止等の請求は、集会の決議により訴えをもってしなければならない。
〔問〕 正 解 3
1 誤り。建物の共用部分および敷地利用権はいずれも区分所有者の共有となるが、建物の法定共用部分は登記をすることができず、規約共用部分については、表題部に共用部分たる旨の登記がなされる。共用部分について区分所有者全員の共有の登記がなされることはない。
2 誤り。区分所有者は、規約に別段の定めがない限り、その有する専有部分と敷地利用権とを分離して処分することはできない(22条1項)。
3 正しい。建物またはその敷地もしくは付属施設の管理または使用に関する事項は規約で定めることができ、規約の設定は、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってなされる(30条1項・31条1項)。
4 誤り。共同の利益に反する行為をする区分所有者に対し、その行為の停止等の請求は、各区分所有者が訴訟によらないで行うこともできる。