宅地建物取引業は、「宅地」や「建物」の取引を業として行うものですから「宅地」や「建物」についての定めをしています。

1.宅地の定義
宅地建物取引業法で宅地とは、次の二つのものをいう。

⑴ 建物の敷地に供せられる土地(全国どこでも)

現在建物が建っている土地と、今は建物は建っていないが、将来建物を建てる目的で取引する土地の両方が含まれる。

たとえば別荘を建てる目的で山林を取引する場合、この山林はいずれ建物の敷地となるから宅地である。

★注.取引の時点で将来建物の敷地に使用されることが予定される土地であれば、不動産登記の地目上宅地ではなく、田・畑・山林・牧場等であっても、あるいは使用の現況が農地又は採草放牧地であって農地転用の許可がなされていなくても、宅地建物取引業法でいう宅地とされる。

 ⑵ 用途地域内の土地(地域限定)

都市計画法による用途地域内の土地は(建物の敷地に供せられない土地であっても道路・公園・河川・広場・水路以外の土地は、すべて宅地となる。

★注.ただし、将来道路等になる予定がある、という計画段階では宅地から除かれない。

※1.用途地域内の道路予定地は宅地である。

※2.市街化調整区域の山林でも宅地造成を行う目的で取引される場合は宅地となる。

2.宅地建物取引業法でいう建物の意味は、建築基準法2条1号に規定する建築物と同じと考えて下さい。たとえば、住宅や店舗、事務所、ビル、マンションやマンションの1区画等です。