【問】 次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 宅地建物取引業者Aは、都市計画法第29条第1項の許可を必要とする宅地の造成工事着手前において、当該許可を受けていない場合であっても、当該許可を受けることを停止条件とする特約を付ければ、当該宅地の売買契約を締結することができる。

2  宅地建物取引業者Bが自ら売主となって、宅地建物取引業者でないCと1億円のマンションの売買契約(手付金1,500万円、中間金1,500万円、残代金7,000万円)を建築工事完了前に締結し、その引渡し及び登記の移転を残代金の支払と同時に行う場合、Bは、手付金の受領前及び中間金の受領前それぞれについて、保全措置を講じなければならない。

3  宅地建物取引業者Dは、取引態様の明示がある広告を見た宅地建物取引業者Eから建物の売買の注文を受けた場合、Eから取引態様の問い合わせがなければ、Eに対して、取引態様を明示する必要はない。

4  宅地建物取引業者Fが自ら売主となって、宅地建物取引業者でないGと宅地の売買契約を締結するに際して手付金を受領する場合において、その手付金が解約手付である旨の定めがないときは、Fが契約の履行に着手していなくても、Gは手付金を放棄して契約の解除をすることができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【問】  正解   2

1  誤り。未完成の宅地について、開発許可を受けた後でなければ売買契約を締結することはできない(契約締結時期の制限)。

2  正しい。宅建業者は、工事完了前の物件については、手付金等の額が代金額の5%を超える場合、又は1,000万円を超えるときは、保全措置を講じなければ受領することができない。よって、手付金及び中間金の受領前に手付金等の保全措置を講じなければならない。

3 誤り。業者間取引においても、取引態様の別を省略することはできない。

4  誤り。この場合、解約手付である旨の定めがなくても解約手付の効力を有するので、GはFが履行に着手前であれば、手付を放棄して契約解除することができる。