【問】 制限行為能力者に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 未成年者は、「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」は、単独で有効に行うことができる。

2 補助人は、特定の法律行為について、家庭裁判所の審判により代理権が付与されることがある。

3 被保佐人Aが、Aが所有する甲建物を5年間貸借しようとしているが、その貸借がAの利益を害するおそれがないにもかかわらず、Aの保佐人であるBが同意をしないときは、家庭裁判所は、Aの請求により、Bの同意に代わる許可を与えることができる。

4 未成年者Cが、売主としてした乙土地の売買契約を取り消したが、その取消しの前に乙土地が乙土地の買主Dから善意無過失の第三者Eに転売されていた場合、Cは、取消しをEに対抗することができない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【問】 正解4

1 正しい。未成年者は、「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」は、単独で有効に行うことができる。

2 正しい。補助人は、原則として、代理権を有していない。補助人に代理権を付与する家庭裁判所の審判があった場合にのみ、代理権を有する。

3 正しい。被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず、保佐人が同意をしない場合、被保佐人は、家庭裁判所から保佐人の同意に代わる許可を得ることができる。

4 誤り。制限行為能力者の契約の取消しは、善意無過失の第三者に対しても対抗することができる。したがって、Cは、取消しをEに対抗できる。