【問】 連帯債務に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば誤っているものはどれか。
1 債権者が、連帯債務者の1人に対して履行の請求をしたときは、他の連帯債務者にその効果は及ばない。
2 債権者が、連帯債務者の1人に対して期限の猶予をしたときでも、他の連帯債務者にその効果は及ばない。
3連帯債務者の1人が、債権者に対して権利の承認をしても、他の連帯債務者に対する債権の消滅時効は更新しない。
4 債権者は、死亡した連帯債務者の共同相続人のうちの1人に対して、債務全額の履行を請求することができる。
【問】 正解4
1 正しい。履行の請求は相対的効力であり、他の連帯債務者に及ばない。
2 正しい。期限の猶予は相対的効力である。よって、他の連帯債務者に及ばない。
3 正しい。権利の承認は相対的効力である。よって、他の連帯債務者に及ばない。したがって債権の消滅時効は更新しない。
4 誤り。共同相続人は、各自その承継した範囲で連帯債務者となる。よって、債権者は、死亡した連帯債務者の相続人のうちの1人に対して、債務全額の履行を請求することはできない。