【問】 Ａが、Ｂに代理権を授与してＡ所有の土地を売却する場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
1 Ｂが未成年者であるとき、ＢはＡの代理人になることができない。
2 Ｂは、自己の責任により、自由に復代理人を選任することができる。
3 Ｂは、Ａの同意がなければ、この土地の買主になることができない。
4 Ｂは、Ａが死亡した後でも、Ａの代理人としてこの土地を売却できる。
〔問〕 正 解 3
1 誤り。未成年者等の制限行為能力者も代理人になれる。制限行為能力者が代理人としてした代理行為は制限行為能力者であることを理由として取消しできない(102条)。
2 誤り。任意代理人は、本人の許諾を得たとき又はやむを得ない事由がある時でないと、復代理人を選任することができない(104条)。
3 正しい。自己契約(代理人が同時に契約の相手方になること)は、原則として許されず、ず、本人の許諾が必要である(108条)。
4 誤り。本人が死亡すると、代理権は消滅する。したがって、Ａ死亡後に、Ｂが代理人として土地を売却することはできない(111条1項1号)。
