【問 】 建築基準法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 田園住居地域内においては、建築物の高さは、一定の場合を除き、10m又は12mのうち当該地域に関する都市計画において定められた建築物の高さの限度を超えてはならない。
2 一の敷地で、その敷地面積の40%が第二種低層住居専用地域に、60%が第一種中高層住居専用地域にある場合は、原則として、当該敷地内には大学を建築することができない。
3 都市計画区域の変更等によって法第3章の規定が適用されるに至った際現に建築物が立ち並んでいる幅員2mの道で、特定行政庁の指定したものは、同章の規定における道路とみなされる。
4 容積率規制を適用するに当たっては、前面道路の境界線又はその反対側の境界線からそれぞれ後退して壁面線の指定がある場合において、特定行政庁が一定の基準に適合すると認めて許可した建築物については、当該前面道路の境界線又はその反対側の境界線は、それぞれ当該壁面線にあるものとみなす
〔問〕 正 解 2
1 正しい。第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内においては、建築物の高さは、原則として、10m又は12mのうち、当該地域に関する都市計画において定められた建築物の高さの限度を超えてはならない(55条)。
2 誤り。敷地が二つの用途地域にわたる場合には、敷地の過半の属する用途地域の制限に従うことになる(91条)。本肢の場合、敷地の60%が第一種中高層住居専用地域にあるから、本肢の敷地には大学を建築することができる。
3 正しい。都市計画区域等の指定や変更、又は条例の変更や改正により法第3章の規定(いわゆる集団規定)が適用されるに至った際、現に建築物が立ち並んでいる幅4m未満の道で、特定行政庁の指定したものは、道路とみなされる(2項道路・42条2項)。
4 正しい。前面道路の境界線又はその反対側の境界線からそれぞれ後退して壁面線の指定がある場合において、特定行政庁が一定の基準に適合すると認めて許可した建築物については、当該前面道路の境界線又はその反対側の境界線は、それぞれ当該壁面線にあるものとみなして、容積率の規定を適用する(52条11項)。
つまり、前面道路の幅員が、本来の幅員より広く扱われるが、この場合前面道路と壁面線との間の部分の面積は、敷地面積には算入されない。