【問 】 建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 建築物の高さ31m以下の部分にある全ての階には、非常用の進入口を設けなければならない。
2 防火地域内にある3階建ての木造の建築物を増築する場合、その増築に係る部分の床面積の合計が10平方メートル以内であれば、その工事が完了した際に、建築主事又は指定確認検査機関の完了検査を受ける必要はない。
3 4階建ての事務所の用途に供する建築物の2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。
4 建築基準法の改正により、現に存する建築物が改正後の規定に適合しなくなった場合、当該建築物の所有者又は管理者は速やかに当該建築物を改正後の建築基準法の規定に適合させなければならない。
〔問〕 正 解 3
1 誤り。建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階には、原則として、非常用の進入口を設けなければならない(施行令126条の6)。
2 誤り。防火地域及び準防火地域外に存する建築物の増築、改築、移転に係る部分の床面積の合計が10平方メートル以内ならば、建築確認を要しない(6条2項)が、本肢の場合、防火地域内の建築物であるため、建築確認が必要であり、また建築確認を要する建築物は、完了検査を受けなければならない(7条1項)。
3 正しい。2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない(施行令126条)。
4 誤り。建築物には、建築工事着工時の規定が適用されるので、着工後に建築基準法や施行令が改正されても、改正後の規定は適用されない(既存不適格建築物,3条2項)。