【問】 不動産の仮登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、正しいものはどれか。

1  抵当権設定の仮登記に基づき本登記を申請する場合に、その本登記について登記上利害関係を有する第三者があるときは、申請書にその者の承諾書を添付しなければ当該本登記を申請することができない。

2  仮登記は、登記の申請に必要な手続上の条件が具備しない場合に限り、申請することができる。

3  仮登記の申請に仮登記義務者が協力しない場合には、仮登記権利者は、仮登記手続を求める訴えを提起し、勝訴判決を得たときでなければ、単独で仮登記の申請をすることができない。

4  仮登記の抹消は、申請書に仮登記名義人の承諾書を添付した場合には、仮登記義務者又は登記上の利害関係人が単独で申請することができる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 正解    4

l  誤り。所有権に関する仮登記に基づく本登記を申請する場合には、その本登記について登記上利害関係を有する第三者があるときは、申請書にその者の承諾書を添付しなければ当該本登記を申請することができないが、所有権以外の権利の場合は、第三者の権利の登記を同時に抹消する必要はなく、このような制限はない。

2  誤り。仮登記は、登記の申請に必要な手続上の条件が具備しない場合(1号仮登記)又は売買の予約や停止条件付契約のように、将来その請求権が発生する場合それを保全するために2号仮登記を申請することができる。

3  誤り。必ずしも勝訴判決を得る必要はなく、仮登記を命ずる処分があるときは、仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。

4 正しい。仮登記名義人の承諾書を添付した場合には、仮登記義務者又は登記上の利害関係人が単独で仮登記の抹消登記を申請することができる。