【問】 AとBとが共同で、Cから、C所有の土地を4,000万円で購入し、代金を連帯して負担する(連帯債務)と定め、CはA・Bに登記、引渡しをしたのに、A・Bが支払をしない場合の次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1  Cは、Aに対して4,000万円の請求をすると、それと同時には、Bに対しては、全く請求をすることができない。

2  AとBとが、代金の負担部分を2,000万円ずつと定めていた場合、AはCから4,000万円請求されても、2,000万円を支払えばよい。

3  BがCに4,000万円支払った場合、Bは、Aの負担部分と定めていた2,000万円及びその支払った日以後の法定利息をAに求償することができる。

4  Cから請求を受けたBは、Aが、Cに対して有する2,000万円の債権をもって相殺しない以上、Aの負担部分を限度として、Bは支払いを拒むことはできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【問】   正解    3

l  誤り。連帯債務の債権者は、1人に対して、または同時にもしくは順次に総債務者に対して全部または一部の履行を請求できる(民法432条)。

2  誤り。負担部分とは関係なく、債権者は全額の請求をすることができ、債務者も全額を弁済する義務を負う。

3  正しい。連帯債務者の1人が全額弁済したときは、他の債務者に負担部分の割合で求償できる。その際、弁済した日以後の法定利息、費用を請求できる(442条2項)。

4 誤り。連帯債務者に債権者から請求があったときは、他の連帯債務者が債権者に有する反対債権を用いて、その反対債権を有する者の負担部分の限度で債務の履行を拒むことができる。